日本醸造協会誌
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食品における塩味の増強効果とその評価
河合 崇行
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2017 年 112 巻 1 号 p. 22-28

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抄録

和食では,西洋料理技法とは異なり,食材特有の味や香りを際立たせるため,だしと塩が重要な役割を果たす和食技法が用いられる。しかしながら,昨今の健康志向から,減塩の取組みが推進されており,和食で減塩が行われると,当然ながら美味しさは損なわれる。そこで,和食の美味しさを損なうことなく,減塩を行う取組が種々行われているが,香気成分を用いて塩味を増強する方法もその一手法となる。今回は,香りによる塩味増強や,経験に基づく味の錯覚等について,動物実験により検討した内容を分かり易く解説していただいた。極めて興味深い知見も含まれているので,和食に興味のある皆様には是非とも御一読をお勧めする。

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