日本釀造協會雜誌
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温浸漬法を施したる泰米及高粱使用味噌製造試驗 (第二報)
泰米及高粱味噌製造と化學的成分
松本 憲次原 源左衛門
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1942 年 37 巻 12 号 p. 805-807

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抄録

一、本試驗に於て乾燥吸水したものと温浸漬を施したものとの味噌を比較するに化學的成分では餘り差違を認めない、官能審査では前者は幾分優り老ねてゐる。
二、麹菌中三九號、及今野味噌用菌などは良好である。煮物をした場合は後者の方は良好に感ずる。化學的成分より見ると全窒素、アミノ酸、糖分、可溶性無窒素物が多い方でない、唯だ味噌中ヂアスターゼの作用は三九號菌の方は可なり強力である。
三、高粱は温浸漬法により可なり破精込の可良な麹を得蛋白質含有量は多きも糖分などは少ない、アミノ酸は多い方で、醗酵が強く、品質は老ね田舍式味噌の味がある。

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