日本釀造協會雜誌
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旧式焼酎醸造に関する研究
甘藷焼酎醸造法の改良について
永田 典夫蟹江 松雄
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1960 年 55 巻 7 号 p. 449-447

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抄録

著者達は旧式甘藷焼酎の醸造において, 従来法と異り, (1) 甘藷を切片の状態で仕込み, (2) 甘藷の添加を2段掛とし, (3) 麹歩合を減少して9.1%とし, 1次2次3次に分割使用し, (4) 1次醪量を減少して1次: 2次=1: 10とし, (5) 米及び甘藷をNK犬蒸煮碓で蒸煮後, 減圧冷却し, (6) 密閉タンク佳込として工場仕込を行つた。そして醗酵経過, 醗酵歩合等を検討した結果, 塩酸にて補酸さえすれは, 安全な醗酵経過をたどり, 且甘藷添加直後の醪温度の急騰及びアルコールの余りにも急速な生成を極めてよく抑制出来, 6仕込平均82%の高い醸酵歩合を得ることを認めた。

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