1.現行の温度補正表は, +10--20では, アルコール%・エキス分に関係なくほとんど同じ体膨張をするものとして作製してあり, その適用範囲はアルコール21.0%台の清酒についてであり, 低濃度になる程誤差は大きい。
2.アルコール%の差, エキス分の差による体膨張の相違を考慮に入れて, 温度換算の最大誤差をC.6度以内として, アルコール15.0-22.0%, 日本酒度十10--20の清酒の温度補正表の作製を行なった。また比重計を用いての実測から温度補正を試み, 僅少の誤差で補正が可能であることを確認した。
終りに御助言御校閲を賜った名古屋局鑑定官室木村輝治室長, 醸造試験所佐藤信技官, 関東信越局鑑定官室川島宏主任鑑定官, 参考意見を下さった当室の伊藤康技官, 種々の御援助を頂いた当室の諸兄に深謝いたします。