日本釀造協會雜誌
Online ISSN : 2186-4004
Print ISSN : 0369-416X
ISSN-L : 0369-416X
清酒の熟成に関する研究 (第2報)
清酒主要成分についての検討
風間 雍
著者情報
ジャーナル フリー

1965 年 60 巻 9 号 p. 808-810

詳細
抄録

1.新酒の成分から貯蔵後の熟度を予測できるかどうかを検討したところ, 新酒の酸, アミノ酸の多い酒は熟しやすく, 糖分の多いことは関係なく, O.D.320の少ない酒は熟しやすいことを認めた。
2.ある時点における清酒の熟度を知るためその試料の吸光比 (O.D.ratio) を求めその多少で考察しうることを推定した。
3.吸光比は古酒化するほど大きくなるが無限に比例するものではなく, むしろ特異成分試料についての値は大きい。
4.正常な清酒は適度に熟していくのが自然の姿であってその熟成現象は1~2古酒における変化が問題であると考える。
終りに臨み本実験の一部を担当した市川重和, 田所洋弍両君に感謝します。

著者関連情報
© 公益財団法人 日本醸造協会
前の記事 次の記事
feedback
Top