1966 年 61 巻 6 号 p. 553-554
既報において, 加州米, スペイン米, 蓬莱米, 内地米の順に白米の異臭が強いこと, およびその異臭の強さと, FAV, TBRS値の間に関係があることを報告した。
そこで, 白米の蒸きょう, エチルアルコールによるα化, 有機溶媒によるα米の再浸漬などの手段によって, FAV, TBRS値がどの程度減少するかを検討したところ, 次のような結果を得た。
(1) 蒸きょうのみによっても, FAV, TBRS値の大巾な減少がみられる。
(2) α化によって, FAV, TBRS値の双方とも減少するが, 特にFAVの減少の方が大である。
(3) n-ペンタンでα化米再浸漬した場合は, TBRS値の減少は期待できないが, FAVでは特にタイ砕米のように原料米のFAVが大であるときに効果がみられた。