1968 年 63 巻 1 号 p. 80-83
1. 市販みりんの糖組成をしらべ, glucose以外の成分としてisomaltose, panose, higher oligosaccharides等の含量が比較的多いことを認めた。
2. waxy corn gritsから作ったみりんも本みりんとほとんど同じ糖組成であることがわかった。
3. 種々の酵素剤を用いてみりん類似の調味液の調製について検討を行なったところ, トランスグルコシダーゼを多く含んだAspergillus属かびからの糖化酵素を使う必要があることを認めた。
4. みりん醸造における糖組成の経時的変化を, モデル実験により把え, トランスグルコシダーゼの果す意義につき考察した。
5. 糖化温度を変えても糖化液の糖組成にはあまり変化がないことがわかった。