日本釀造協會雜誌
Online ISSN : 2186-4004
Print ISSN : 0369-416X
ISSN-L : 0369-416X
各種味噌中のアミノ酸について (第2報)
望月 務大内 一朗松木 和子
著者情報
ジャーナル フリー

1968 年 63 巻 3 号 p. 378-381

詳細
抄録

米味噌 (から口) の代表である市販の淡色, 赤色味噌と麹味噌について, 全アミノ酸ならびに遊離アミノ酸含量を比較検討して, 次の結果を得た。
(1) 全アミノ酸ならびに遊離アミノ酸の含量は淡色味噌の方が赤色味噌に比較して多く, 特に遊離アミノ酸はかなりの差がある。淡色味噌と麹味噌とでは, 全アミノ酸は後者の方が少ないが, 遊離アミノ酸量には差がない。
(2) 個々の遊離アミノ酸量を比較すると, 淡色味噌と赤色味噌では, リジン, アルギニン, グルタミン酸が後者の方がかなり少なく, 麹味噌と淡色味噌とでは, 前者はアルギニンが少なく, アスパラギン酸, プロリンが多い。
(3) 遊離アミノ酸の中で変動率の大きなものは, 淡色味噌ではスレオニソ, ヒスチヂン, グルタミン酸, アルギニン, パリン, 赤色味噌ではヒスチヂン, バリン, チロシン, 麹味噌ではスレオニソ, バリンである。

著者関連情報
© 公益財団法人 日本醸造協会
前の記事 次の記事
feedback
Top