日本釀造協會雜誌
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清酒の熟成による香味の変化に関する研究 (第17報)
官能熟度と化学成分変化量との相関関係
佐藤 信大場 俊輝高橋 康次郎杉谷 守
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1978 年 73 巻 11 号 p. 873-877

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抄録

試料清酒13点の40℃, 30日および60日貯蔵によって得られた化学成分変化量と官能熟度および着色増加度との単相関行列を求めた。
1.老香強度はTrpの減少量, OD420, アルカリ性側緩衝能および3-D-G値の増加量, 酸度の減少量の少なさと, 貯蔵日数に関係なく高い相関を示した。
2.味の熟度はTrpの減少量, OD420の増加量と, 貯蔵日数に関係なく, また60日のアルカリ性側および酸性側緩衝能の増加量, DPPH反応の滅少量と高い相関を示した。
3.着色増加度は3-D-G値, FRS, OD280アルカリ性側および酸性側緩衝能の増加量, Trpの減少量と, 貯蔵日数に関係なく高い相関を示した。

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