日本釀造協會雜誌
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酒造米の品質究明
酒造米全国統一分析の成果を中心として
吉沢 淑
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1984 年 79 巻 3 号 p. 156-164

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抄録

酒造米の研究は, 昭和50年代に入って酒米研究会が中心になり着実な成果を積み重ねてきた。全国統一分析の結果にもとづき, 多くの品種にわたる酒造米の性質と酒造適性が明らかにされつつあり, 現在では毎年, 産地別に米質予測を出すに至っている。
本稿では, さらに, 気候と米質との関係や米の価格すなわち経済性を加味した米質評価など, 関連する新しい研究成果や現在進行中の研究にも言及しながら, 発足以来, 酒米研究会のリーダーであり, 厳しい業界の現状を熟知した著者の原料米に対する考え方や今後の研究の方針が示されており興味深い。一読をおすすめする次第である。

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