抄録
要 旨:過去にcoronary spastic angina(CSA)とcardio-ankle vascular index(CAVI)との関連についての報告はない。そこで今回2009年に心臓カテーテル検査で冠攣縮誘発試験を行った41例を冠攣縮陽性群と陰性群の2郡に群別し,その関連を検討した。評価項目は年齢・性別・喫煙・血圧・脂質代謝(T-Cho,TG,HDL,LDL,LDL/HDL比)・糖代謝(HbA1C)・ABI・CAVIとした。2群間で有意差が得られたのはCAVIのみであった(陽性群8.78±0.21,陰性群7.73±0.26,P=0.004)。血管内皮障害がCSAを惹起し,CAVIを上昇させたと考えられた。