脈管学
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原著
消化器癌周術期における深部静脈血栓症の経時的発生頻度に関する検討—当院における前向き調査より—
小島 淳夫吉田 貴和子栗田 修真鍋 高宏日野 浩司渋谷 和人山口 哲司齊藤 文良山下 巌野村 直樹
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 53 巻 September 号 p. 143-149

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抄録

要 旨:消化器癌周術期の深部静脈血栓症(DVT)の経時的発生頻度を,超音波検査で前向きに調査した。登録症例は60例で,術前のDVT合併8.3%,術後早期の発生12.7%,3週4.3%,6週6.8%であった。6週までのDVT発生率は21.8%,周術期全体では28.3%であった。術後6週において,根治術35例ではDVT発生はなかったが,非根治術9例では3例に発生した(P=0.0052)。手術による影響は術後早期に強く3週以降で低下したが,非根治術ではより長期の注意が必要である。

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