脈管学

原著

末梢動脈疾患に対する血行再建術前後における最大歩行距離と身体機能との関連

湯口聡, 松尾知洋, 斎藤和也, 中島真治, 氏川拓也, 住友泉, 森沢知之, 間瀬教史, 丸山仁司, 喜多利正, 石田 ...

2013 年 53 巻 September 号 p. 135-142
発行日: 2013/09/10
公開日: 2013/09/10

DOIhttps://doi.org/10.7133/jca.13-00023

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要　旨：末梢動脈疾患における血行再建術前後の11例において，最大歩行距離(MWD)と下肢血行動態，下肢筋力，心拍予備能の変化および関連を検討した。手術後の下肢血行動態，心拍予備能，MWDは有意に改善したが，下肢筋力は改善を認めなかった。また，手術後のMWDは下肢筋力にのみ有意な相関を認めた。血行再建術後の短期間では下肢筋力は改善せず，MWDをさらに改善するには筋力増強を含めた運動療法が重要であることが示唆された。

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消化器癌周術期における深部静脈血栓症の経時的発生頻度に関する検討—当院における前向き調査より—

小島淳夫, 吉田貴和子, 栗田修, 真鍋高宏, 日野浩司, 渋谷和人, 山口哲司, 齊藤文良, 山下巌, 野村直樹

2013 年 53 巻 September 号 p. 143-149
発行日: 2013/09/10
公開日: 2013/09/10

DOIhttps://doi.org/10.7133/jca.13-00025

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要　旨：消化器癌周術期の深部静脈血栓症(DVT)の経時的発生頻度を，超音波検査で前向きに調査した。登録症例は60例で，術前のDVT合併8.3%，術後早期の発生12.7%，3週4.3%，6週6.8%であった。6週までのDVT発生率は21.8%，周術期全体では28.3%であった。術後6週において，根治術35例ではDVT発生はなかったが，非根治術9例では3例に発生した(P=0.0052)。手術による影響は術後早期に強く3週以降で低下したが，非根治術ではより長期の注意が必要である。

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症例報告

敗血症が誘因と考えられ，短期間に再燃したたこつぼ型心筋症の1例

木内俊介, 吉原克則, 伊藤博, 坪田貴也, 藤井悠一郎, 一林亮, 本多満, 山﨑純一, 池田隆徳

2013 年 53 巻 September 号 p. 151-158
発行日: 2013/09/10
公開日: 2013/09/10

DOIhttps://doi.org/10.7133/jca.13-00018

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要　旨：症例は敗血症と慢性腎不全急性増悪のため入院した54歳女性。入院時の心電図(ECG)および心臓超音波検査(TTE)では異常を認めなかったが，第3病日に施行したECGではII・III・aVF・V3～V6に陰性T波が出現。TTEでの特徴的な左室壁運動異常(心尖部の無収縮と心基部の過収縮)と合わせ，たこつぼ型心筋症(TCM)と診断した。これらの変化は第11病日には正常化したが，第13病日に同様の変化が出現しTCMの再発と診断した。

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