脈管学
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総説
病態生理に基づいたリンパ管疾患におけるさまざまなリンパ再建手術
山本 匠
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ジャーナル オープンアクセス

2020 年 60 巻 5 号 p. 61-66

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抄録

リンパ管疾患にはさまざまな病態が含まれるが,リンパ再建手術が適応となる疾患としてリンパ漏・のう胞(LR/LC)とリンパ浮腫(LE)がある。難治性LR/LCでは漏出部を同定し,リンパ管リンパ管吻合(LLA)やリンパ管細静脈吻合(LVA)による再建術を行う。軽症LEではバイパス術を,重症LEではリンパ節移植(LNT)による再建を検討する。軟部組織・リンパ管欠損例では,リンパ管間置移植(LIFT)による再建が望ましい。病態に応じてLLA・LVA・LNT・LIFTなど適切なリンパ再建手術を行うことが肝要である。

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