2021 年 45 巻 1 号 p. 25-33
本論文は,混雑のコストについての先行研究である Balakrishnan and Soderstrom (2000) と同様の産婦人科の事例を用いて,間接作業と混雑のコストの関係を検証することを目指す。具体的には,北海道の A 病院の産科を含む混合病棟において分単位で測定された 16 日分の作業別稼働分析データを用いて,通常は原価計算対象となる帝王切開や外科手術,分娩実数,分娩予定数などの医療行為の変数と,食事や介助といった 36 の直接・間接作業時間がどのように相関するのかを検証する。