2004 年 3 巻 2 号 p. 59-70
本研究では420種の農薬の土壌中での半減期(half-life, HL)データを収集し構造活性相関を行った。解析に際しては結果の不確実性等を考慮し、これらデータを3つのクラス(HL(30日をクラス1、30日<HL(100日をクラス2、100日<HLをクラス3)に分けて用いた。315化合物を訓練集合とし、31種の構造記述子を用いて構造‐生分解性相関のモデル化を行った。その結果272化合物(86.3%)の活性クラスを正しく予測できた。一方、38化合物は隣接クラスへの誤分類であり,非隣接クラスへの誤分類は5化合物であった。一方、予測集合105化合物に対しては82化合物(78.1%)が正しく予測され、非隣接への誤分類は3化合物であった。また、得られたモデルをもとに生分解性予測システムEKeeperを作成した。