Journal of Computer Chemistry, Japan
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研究論文
連続自動測定マクロ言語を装備したオープンソース電気化学測定システムの開発
城石 英伸岡田 達弘
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2004 年 3 巻 2 号 p. 71-76

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抄録

連続自動測定のためのマクロ言語を装備したオープンソースの電気化学測定システム(ElectroCHemicalANalyzer, ECHAN)を作成した。この測定システムは,サイクリックボルタモグラム,回転リング-ディスク電極測定,ポテンシャルステップ測定ならびに定電位での電流値の回転数依存性を自動的に連続して測定することができる。データベース的機能として測定データのキーワード・測定条件検索を装備した。また,データ演算機能としてFFT(高速フーリエ変換)によるローパスフィルタ,単純移動平均とSavitzky-Golay法による平滑化,測定データ(トラック)間の演算を備える。更に,データ解析機能として,Koutecky-Levich解析,Levich解析,酸素還元反応における反応電子数解析,Cottrell式による解析,Coulomb数計算,Tafel解析機能を備える。
また,データサンプリング部はA/Dボードベースであり,従来のレコーダーベースの電気化学測定装置と容易に組み合わせることができるほか,オープンソースであるため,任意の装置にあわせてユーザーが自由にプログラムを書き換えることができる。このプログラムはhttp://www.vector.co.jp/vpack/browse/person/an034990.htmlにて公開する。

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© 2004 日本コンピュータ化学会
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