抄録
近年,応用範囲が広がっているモニタリングシステムに可視光通信を導入することを提案する.一般的なモニタリングシステムでは,設置機器数の増加に伴いシステムが複雑化し運用管理が困難になる.一方,提案システムでは,センサデータによりLEDの光強度変調を行う送信機を空間に配置すれば,受信側のカメラで送信機の識別とデータ通信が可能となるため,システムの構成や扱いをシンプルに実現できると考える.
本稿では,LED送信機とカメラシステムから成るプロトタイプを試作し,室内実験によりデータ通信が可能であることを確認した.また,光の色変化にも情報を持たせる手法を検討するためフルカラーLEDを用いて実装した.