抄録
非破壊検査等の励起磁界を使用する応用のため、検出コイルとHTS-SQUIDを磁気結合した検出コイル分離型SQUIDを開発してきた。今回、低磁場NMRおよびMRI、MPIなどへの応用を想定し、冷却した銅線を用いて作製した検出コイルにコンデンサを接続して共振回路を構成し、その共振回路とSQUIDとを結合した共振型SQUIDセンサシステムの性能評価を行なった。共振回路のQ値は約180で、f = 9.05 kHzで共振した。この共振型検出コイルを用いたSQUIDシステムは、共振時f = 9.05 kHzで約2 fT/Hz<sup>1/2</sup>の磁界感度を達成することができた。この実験結果は、理論値とも良く一致した。