抄録
本研究ではこれまで、レーザアブレーション法による有機EL薄膜の作製を行ってきたが、堆積膜は良質な発光特性が得られなかった。その原因として、ターゲットの固体密度が低く、粉っぽい膜が堆積したためと考えられる。そこで本研究では、液体窒素を用いターゲットを冷却固化することで、密着性の良い有機EL薄膜の作製を試みた。実験では、ターゲットの冷却時および室温時におおいて、レーザフルエンスを変化させ有機EL薄膜を作製した。それぞれの薄膜において、構造的・光学的特性の比較を行い、液体窒素による冷却アブレーションの有用性について検討した。