抄録
電気二重層キャパシタ(EDLC:Electric double layer capacitor)は化学変化を伴わない物理電池であるため、理論上サイクル寿命が無限大であり注目されている。しかし、商用化されているEDLCは、使用する条件により、分極性電極、セパレータ、電解液が腐食や分解を引き起こす。そこで本研究では、評価試験に使用された積層型の開発試作セルを用いて、静電容量と内部抵抗の測定、電解液の分解電圧・水分量測定、セル内のガス分析を行った。その結果、評価試験による静電容量の減少、内部抵抗の増加を確認した。また、これらの劣化要因は電解液の分解電圧の低下及び水分量の増加に起因することを見出した。