抄録
本研究室では、水晶のMEMS技術を応用した1軸静電容量型傾斜角センサを開発してきた。傾斜角を0.0001°の高分解能を付与するため、水晶の異方性エッチングによって高アスペクト比加工され、電極側面に対して金属膜を均一に成膜する必要があった。これらの問題は、アニーリング処理等のプロセスを適用することで、解決した。我々は、1軸傾斜角センサ作製プロセスを応用し、2軸傾斜角センサを開発した。単体で2軸測定が可能になるため、1軸センサを二つ使用して測定する場合と比較して、センサのサイズの縮小や、ICの数を減らすことによるコスト削減などが挙げられる。本報告では、これら2軸傾斜角センサを作製し、評価した結果について報告する。