抄録
対象の支持を非接触方式にすることによる摩擦や振動等の軽減,入力電流を制御することによる位置や剛性等の制御,宇宙空間等の環境において使用可能であることなどの利点を持つ磁気浮上系は風洞実験等の浮上対象に加わる外力を測定する実験において支持する際の電磁石への入力電流と位置の変化から対象に加わる外力を推定することが可能である.このことから本稿では浮上対象への外力の推定を外乱オブザーバを使用した制御系を用いて行う.設計した制御系に対してシミュレーションによる検証と実験機への実装を行い外力の推定を行う.その結果として実験機の浮上対象に対する外力を推定することができた.