抄録
近年、電子機器を使用する際にワイヤレスで充電を行う非接触給電技術が注目されている。特に、新技術である電磁共振方式を用いることで数メートル離れた距離において高効率で電力伝送が可能であると言われているが、その効率について共振器間のみの効率を示している場合が多い。しかし、回路を使用する上ではシステム全体における回路効率を考慮しなければならない。また、電磁共振方式に関しては長距離高効率伝送のメカニズムが明確でない。そこで、電磁共振方式が従来の非接触給電技術である電磁誘導方式よりも長距離かつ高効率な電力伝送を可能としている原因および回路全体の効率について解析を行う。