抄録
本研究では陽極酸化アルミナをバリアに用いた無声放電に関する研究を進めている。この材料は高アスペクト比直行細孔という他の材料にない特徴的な構造を有し,さらにナノオーダーでその制御が可能なため,プラズマ-ポーラス材料間の相互作用を調べるうえでも有効な材料である。今回,陽極酸化アルミナの細孔径・深さとNOx処理との関係について調べた。細孔径と深さは化学的後処理により変化させた。その結果,同印加電圧値での比較において,NO除去率は細孔径や深さによって影響を受けることが明らかとなった。また,細孔径や深さによってNOx発生やNO2吸着の制御が可能であることがわかった。