抄録
近年、表面反射防止機能を持つ光学素子が医療分野において注目されている。特に眼科手術では患者の眼内を拡大観察するために使用される手術用コンタクトレンズや白内障の手術に使用される眼内レンズ表面からの反射光が術者の妨げとなるため強く求められている。そこで、本研究では紫外レーザーを用いた光学材料への反射防止構造の構築を目指している。実験では、サブマイクロ粒子をPMMA基板表面に最密充填構造で単層配列し、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を照射した。その結果、直径250nm、深さ95nmの加工痕が粒子の配列に対応して形成されていることを確認した。現在は、加工サイズの変調を試みている。