抄録
無電極放電ランプは,大きな不点灯の要因である電極を用いないため,長寿命に特化した比較的新しい光源であり,高天井や街路灯などの比較的高光束かつメンテナンスが困難な場所で普及しつつある.このランプは,誘導結合プラズマを利用して発光しているが,電極を用いない構造上,プラズマがバルブ内に完全に密封されているため,プラズマ診断が困難であった.本稿では,これまでに我々の提案してきた無電極ランプ内のプラズマ解析手法を用い,プラズマ部へ電力供給を行うコイルの励磁条件等を変化させた際のプラズマ挙動を系統的に評価し,実機データで観測される現象との対応に関して検討を行った.