抄録
ZnOは室温で3.37 eVの広いバンドギャップエネルギーを持ち、励起子束縛エネルギーが60meVと大きいため紫外発光素子材料として優れた性質を有する。一方で、自発的にn型となるZnO結晶において安定したp型化の手法はいまだ確立されていない。そこで我々はNAPLD法により作製したZnOナノロッドに対して、アクセプタ不純物として燐イオンを注入する実験を行った。さらに、イオン注入後のアニール処理手段にNd:YAGレーザー照射によるレーザーアニールを用いた。講演ではイオン注入及びレーザーアニールを施したサンプルの光学特性について報告する。