抄録
本研究では、電気二重層キャパシタ(EDLC: Electric double layer capacitor)の性能向上へ大きな影響を与える電極材料である活性炭を、有機性廃棄物であるコーヒー粕から作製し、高性能で安価なEDLCの開発を行っている。本論文では、塩酸及び硝酸による不純物除去を施したコーヒー粕を用いて様々な条件下で活性炭を作製した。そして、作製した活性炭を比表面積、細孔容積、細孔径分布より評価した。また、コーヒー粕由来の活性炭を分極性電極へ応用し、有機系電解液使用時のCV(Cyclic voltammetry)法における掃引レート特性を評価した。その結果、市販活性炭と比較して優れた掃引レート特性をもつ活性炭の作製に成功した。この活性炭をEDLCに応用することで、より急速な充放電が可能であると考える。