抄録
生物が匂いを受容するとき、脳の嗅球上の糸球体が活性化する。糸球体の活性パターンは匂い分子毎に異なっているが、類似した分子プロファイルを持つ匂い分子の活性部位は互いに近く、クラスターを形成している。本研究では、生物の匂いクラスターを基に、匂いを定量的に測定することを目的としている。
本実験で用いる金ナノパーティクルフィルムは、表面上に分子が吸着すると光透過率が変化する特性を持っており、MIP層で吸着特性をコントロールした上で、光透過率を測定することで、サンプルがスに含まれる匂い分子の特定が可能となる。部位ごとに吸着特性の異なるフィルムを作製して、匂いのクラスタリングができるシステムの完成を目指す。
