抄録
近年の半導体微細加工技術の発展に伴いLSI内部の配線量の増大が問題となっている。この問題の解決手段として多値論理システムが提案されている。そこで我々は,標準CMOSプロセスで製造可能なFloating Gate(FG)-MOSFETを用いた多値論理回路で情報を処理するシステムの実現を目標としている。本報告では、これまで我々が提案してきた4値FG-MOS演算回路や記憶回路などを用いた4値マイクロコンピュータの設計を行っている。設計を行ったマイクロコンピュータは命令信号に応じた演算を実行できる機能を持ち4bitのデータとして出力する。設計回路の評価はHSPICEを用いて行った。