抄録
省エネ照明光源として期待される白色LEDは光として取り出せるのは投入電力の内30%で、残りは熱となる。LEDの寿命と発光効率は温度上昇に伴い急激に低下するため、LED開発の最重要課題である放熱設計の基盤となる温度計測は必要不可欠である。既存の半導体の温度計測法として放射温度計やCWレーザーのよる顕微ラマン分光法等が挙げられるが、LED光の外乱による測定不能、測定精度の不足、リモート計測の困難さ等解決すべき問題がある。そこで本研究では、パルスレーザーによるラマン散乱法を用いて、高精度・短時間・リモート計測が可能なLEDの温度計測法を確立することを目的とし、その基礎研究を行った。