抄録
超臨界相を含む高加圧二酸化炭素中の放電現象はこれまでの研究データより,新規材料合成や化学反応プロセス,流体スイッチ等の可能性を秘めており,電気・化学工学の分野から注目されている。しかしながら,高圧流体中での放電現象は誘電特性や繰り返し放電による放電の挙動については未解明な部分として残されている。本研究の一連の実験では,媒質条件を0.1~5.0Mpaの圧力範囲,298~308Kの温度範囲に設定し,パルス電源は高繰り返し可能な磁気パルス圧縮方式を採用することで窒素やアルゴンの超臨界相を含む高圧流体中におけるナノ秒パルス放電の破壊特性や可視化によるパルス放電現象のシーケンスを調査する。