抄録
発展途上国において,近年の急速な経済発展から深刻な交通騒音問題が起きている.一方,住宅用窓としては換気性の良い観音開き窓が広く用いられ,扉を閉めた状態でも換気を行うことができる反面,道路の騒音が居住空間に伝搬してしまう.そこで,本研究は換気性能を損なうことなく,防音の機能を有する防音窓の提案,設計を行う.これまで開発した防音ユニットの更なる効果を得るために仕切り板及び吸音材を導入する.また,本研究は多孔吸音材すなわち,複数の穴を開けた吸音材を使用する.穴があるため通気が可能であり,音波が穴に通気する場合摩擦によって音波減衰されると考えられる.実験により,それらの使用で減音効果が得られた.