抄録
現在主流である無線LANシステムでは、アクセスポイント(AP)に対して有線接続であるため、APの設置場所が限られてしまう。そこで、本研究グループではAP間の通信方式に定包絡線変調方式を用い、AP同士を無線接続にすることで、場所を選ばず無線ネットワークを構築できるシステムを提案してきた。このシステムではAPがバッテリ駆動であり停電など緊急時にも対応できるが、現状ではバッテリ持続時間が短いため、APの低消費電力化が課題である。APの低消費電力化にはパワーアンプ(PA)の高効率化が重要である。本研究では、0.18um CMOSプロセスを用いた、提案システムに適する5GHz帯高効率E級PAを開発した。さらに、本PAのモジュール化に関する検討も行った。