抄録
メール送信時には,送信先ドメインの権威DNSサーバに対してMXレコードを問合せ,送信先メールサーバを特定する.この挙動は,通常メール送信者とspam送信者に共通している.本研究では,権威DNSサーバがMXレコード問合せを受け,メールサーバがメールを受信するまでの挙動を調査し,調査結果からspam送信者の特徴の発見を目指す.本論文では,メール送信者のMXレコード問合せを受けてからメールを受信するまでの時間間隔に着目する.調査には,権威DNSサーバのクエリログとメールサーバのメールログを使用する.通常メール送信者とspam送信者のMXレコード問合せを受けた時刻とメールを受信した時刻を比較し,分析する.