抄録
電力の有効利用のため電気機器の低損失化が求められている。変圧器の低損失化においては、鉄損が電磁鋼板の1/10であるアモルファス磁性材料が注目されている。アモルファスはビルディングファクタが大きいことに課題があるが、焼鈍を施すことによってビルディングファクタが低減できることが報告されている。アモルファスのビルディングファクタを低減させる焼鈍条件を明らかとするため、磁気特性評価用の単板磁気試験器を作製した。本論文では試作した測定システムの測定精度の検証を行い、焼鈍した試料と未焼鈍の試料の磁気特性の比較を行った結果を報告する。