抄録
パワーモジュールの封止材や固定材としてシリコーンゲルが使用されており、小型化や高密度化に伴い、パワーモジュールの高耐圧化が要求されている。現在、シリコーンゲルの絶縁特性の評価方法として、JIS K6249が用いられている。本規格は、平等電界下において交流電圧を印加した際の絶縁破壊電界でゲルの絶縁特性を評価している。そのため、パワーモジュールを構成する電界配置や駆動電圧等との等価性に本測定法は課題があると思われる。このような背景のもと、本研究では、パワーモジュールの封止材として使用されるシリコーンゲルの絶縁特性を評価する装置や試験方法の確立を目標としている。本論文では、同一条件下で複数のゲルを用いて、平等電界下での絶縁破壊特性の比較評価を行った。