抄録
電力ケーブルの中間接続部・終端接続部において,微小な異物やボイドが存在すると,絶縁体内部や界面において部分放電が発生し最終的に絶縁破壊に至る。著者等は,これまでに,EPゴムで発生させた部分放電の単位時間当たりの発生回数の時間変化が増減を繰り返しながら徐々に増加する傾向を明らかにしている。本報告では,沿面放電の強度にEPゴムの表面温度がどのように影響するか明らかにするために,エチレンプロピレンゴム上の温度を30℃から130℃(ケーブルの許容温度の1.4倍)に変化させ,沿面放電特性を調べた結果について報告する。