抄録
近年、風力発電機ブレードへの落雷による貫通破壊が問題となっている。このため我々は,放電による絶縁物の貫通破壊現象について調査を進めてきた。本研究では、雷インパルス電圧による気中放電のGFRPモールド電極曲率効果について調査した。今回使用したモールド電極は、直径及び長さがそれぞれ3 mmの円筒状のGFRPに穴を空け、その内側に銀のベーストを塗布したものである。穴の半径及び先端の曲率半径Rはそれぞれ2.5, 7.5, 12.5 mmの3種類とした。このGFRPモールド電極の先端には、厚さが0.1 mmのGFRPが存在しており、接地電極から50 mmまたは100 mmの高さに置いた状態で、雷インパルス電圧を印加することで、GFRPの破壊電圧の曲率効果を調査した。