抄録
高温酸化物超伝導体(HTS)は、臨界温度が窒素の沸点(約77 K)よりも高いことから、ケーブルなどへの工学的応用が期待されている。近年のHTSケーブルは円筒状の他にテープ状のものも検討されている。HTSはc軸方向の磁界成分により臨界電流密度が決定されることが知られている。そこで、テープを覆うように磁気シールドを置くと、テープ内におけるc軸方向の自己磁界の減少が期待できるのではないかと考えた。本研究では、銅テープの輸送電流によるc軸方向の自己磁界の影響を減少させる磁気シールドの置き方を、有限要素法を使って調べた。その結果、磁気シールドを置いた場合では、磁気シールドを置いていない場合に比べ、c軸方向の磁界が小さくなることが確認できた。