我々は、液体絶縁媒体として純水を利用するための基礎研究を進めてきた。高分子材料であるポリエチレングリコール（PEG）を純水に添加することで時間経過による電気抵抗率の低下を数時間以下では低く抑えることができた。しかし、絶縁体としては抵抗率だけでなく破壊電圧も重要である。今回は球ギャップに負極性雷インパルス電圧を印加しPEGを添加した高分子添加純水と純水の絶縁破壊電圧を比較した。絶縁破壊電圧はギャップ長が長くなるにつれ高分子添加純水の方が高くなることを確認した。この高分子添加純水の絶縁破壊電圧およびその破壊機構について検討した結果を報告する。
