ナノ秒パルス放電は，オゾン生成や排ガス処理において従来のパルス放電法を凌駕する性能を有することが実証されている．しかし，その放電機構は完全に明らかにされておらず，その中でも一次ストリーマの特性の理解は，ナノ秒パルス放電機構の解明において重要である．我々は，パルス幅5 ns，立ち上がり速度7.5 kV/nsのパルス電圧を同軸円筒電極に印加し，4分岐emICCDカメラシステムにより一次ストリーマの連続撮影を行うことで，その時空間的変動を明らかにすると共に電極内径との関係についても調査した．本研究は，放電中の一次ストリーマの伝搬特性について明らかにし，将来のプラズマ応用における重要な洞察を与える．
