抄録
分相させたナトリウムホウケイ酸ガラスを酸で溶出して多孔質ガラスを作るとき, ホウ酸相に含まれるシリカがコロイド状になって多孔骨格内に析出する. このコロイドは細孔容積を減少させ, 多孔質ガラスを通しての物質移動を著しく妨げる. 細孔容積の大きい多孔質ガラスを作るため, 棒状試料の直径及び溶出に用いる酸の濃度がコロイドの析出量に及ぼす影響を調べた. 試料直径が小さくなると, ホウ酸相中のシリカは溶出時に酸に溶解して試料から出て行くようになり, コロイドの析出が減少して細孔容積は増加した. また, 酸濃度を減少させても同様のことが起こり, 細孔容積が増加した. 更に, 得られた多孔質ガラスを酸で洗うと, コロイド状シリカや多孔骨格が酸に溶解し, 細孔容積が増加した. これらの条件を選べば, 細孔容積の大きい多孔質ガラスが得られる.