抄録
飲料びんが充てん工場の送びん工程で受ける加傷について, 実験用送びんコンベアを用いて検討を行った. 試料びんとしてはリターナブルびん (重量605g) を用い, 所定長さのコンベア上を繰り返し送びんを行い, びん外表面の加傷 (すり傷及び当たり傷) の発生度合いについて検討を行った. またその際の発生音について周波数分析並びに音圧レベルの測定を行い, 送びんスピードとの関係についても併せて検討を行った. その結果以下のような知見が得られた.
(1) すり傷の発生についてみると, 同一加傷度の場合には送びんスピードと送びん距離の間に両対数で負の直線関係が認められた.
(2) 当たり傷についてみると, 当たり傷 (小) (Herztion coneの長径が1.5mm以下) が発生する限界衝撃エネルギーは0.3 Joule程度であることが分った. この値から当たり傷が発生しないための適正送びんスピードをびん重量との関係において理論的に算出し得た.
(3) 送びんスピードと発生音の音圧レベルの間には直線関係が認められた. したがって音圧レベルを測定することにより, 間接的にびんの加傷度を推定し得ると考えられる.