脳神経外科ジャーナル
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てんかん外科の可能性 : 遮断手術と大脳機能を中心に
清水 弘之
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2001 年 10 巻 3 号 p. 148-154

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抄録
てんかん外科には切除手術と遮断手術がある.遮断手術には, 脳梁離断術, MST, 半球離断術などが含まれる.脳梁離断術は転倒発作にきわめて有効で, 全離断の方が部分離断よりも有効性が高い.小児では術後に認知機能の改善がみられることが多いが, 成人では精神的, 社会的適応障害が観察されることがある.MSTは大脳のcritical areaの焦点に対する治療法として開発されたが, 播種性広範囲てんかん焦点に対しても有効な手段である.術中皮質脳波を反復し, てんかん性異常波の消失を確認すれば良好な手術結果が期待できる.手術操作による永久的脱落症状はみられない.
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© 2001 日本脳神経外科コングレス

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