脳神経外科ジャーナル
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悪性グリオーマの化学療法
河内 正人生塩 之敬
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ジャーナル オープンアクセス

2002 年 11 巻 5 号 p. 347-354

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抄録
1)補助化学療法は悪性グリオーマに有効か:米国で行われた第III相試験は化学療法が長期生存率に寄与していることを示唆している.高齢者における有効性およびnitrosourea剤以外の有効性は示されていない.多剤併用療法の評価は一定していない.動注療法に対する評価は否定的である.2)anaplastic oligodendroglioma/oligoastrocytomaに対する化学療法:PCV等の化学療法の有効性が示されている.1pLOHが化学療法感受性と相関する.3)薬剤耐性について:MGMTレベルとBCNU治療症例の生存期間に相関があることが報告されている.4)新薬:temozolomideが期待される.5)今後の展望:化学療法の感受性の予測,耐性克服,新しい作用機序の薬剤について述べた.
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© 2002 日本脳神経外科コングレス

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