脳神経外科ジャーナル
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内頸動脈閉塞試験の合併症 : 119例の経験から
勝間田 篤杉生 憲志佐々原 渉渡邊 恭一西田 あゆみ日下 昇徳永 浩司伊達 勲
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2004 年 13 巻 8 号 p. 572-577

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抄録

過去12年間の内頸動脈に対するballoon test occlusion(BTO)の,特に合併症につき検討した.118例120血管に対してBTOを施行し,テスト陰性94血管,陽性26血管であった.陽性例では閉塞開始後10秒以内に神経症状が出現した例が多く,ほとんどが1分以内であった.症候性合併症を2例(1.7%)で認め,1例はバルーンカテーテル留置の際に内頸動脈に血管解離を起こし広範な脳梗塞をきたしたものの,他の1例はバルーン解除直後に中大脳動脈M2部に脳塞栓を認めたもので,神経症状は一過性で数分間で回復した.無症候性合併症とした腹部大動脈の血管解離1例,バルーン拡張部に一致した内頸動脈血管攣縮2例を認めた.BTOは比較的安全に行われる検査であるが,過去の報告からも1〜2%の恒久的合併症が起こり得るため,熟練した術者のもとで慎重に施行されるべきである.

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© 2004 日本脳神経外科コングレス
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