脳神経外科ジャーナル
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解剖に基づく海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の血管内治療(<特集>頭蓋底静脈の基礎と臨床(1):海綿静脈洞-第22回微小脳神経外科解剖セミナーより-)
佐藤 徹村尾 健一大川 将和西田 武生桝田 宏輔宮本 享
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2008 年 17 巻 9 号 p. 679-689

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抄録

複雑なシャントの様式が見受けられる海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(cavernous sinus dural AVF;CSdAVF)においては,個々の症例における血管解剖を十分に把握することが大切である.本稿では,まずCSdAVFの病態把握に必要な海綿静脈洞の機能的血管解剖について概説した後にCSdAVFの血管内治療,特にshuntおよび連続するsegmentを選択的に塞栓する方法(superselective shunt occlusion; SSSO)について詳説する.この方法はnormal venous drainageが温存でき,眼球運動障害も起こしにくく,CSdAVFの治療の第一選択として考慮されるべきである.

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© 2008 日本脳神経外科コングレス
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