脳神経外科ジャーナル
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原著
頚椎症性脊髄症に対する手術用顕微鏡下頚椎椎弓切除術の有用性について
—特に術後不安定性についての検討—
千原 英夫花北 順哉高橋 敏行倉石 慶太上坂 十四夫渡邊 水樹武澤 正浩
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2014 年 23 巻 10 号 p. 820-826

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抄録
 【目的】頚椎症性脊髄症に対する後方除圧術は椎弓切除術と椎弓形成術があるが, その優劣はいまだ結論が出ていない. 当施設の顕微鏡下椎弓切除術の成績を検証する. 【対象と方法】われわれは高齢者や生理的前弯の保たれている症例に椎弓切除術を選択している. 2004年4月∼2010年6月に顕微鏡下椎弓切除術を施行した症例のうち, 1年以上の観察が可能であった頚椎症性脊髄症20例を対象とした. 術前後でC2-7 angle, 頚椎ROM, 局所拡大角, NCSSを比較した. 【結果と考察】術後後弯変形はなく, 頚椎ROMと局所拡大角は有意に減少した. NCSSは改善した. 術後の制動効果が頚椎不安定性の軽減に寄与すると考える. 【結論】頚椎症における顕微鏡下椎弓切除術の成績は良好である.
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© 2014 日本脳神経外科コングレス

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